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海の授業〜地域の海の自然を知る授業〜(東台福浦小)2018年9月27日(水)

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2018年9月27日(水)は、東台福浦小学校のみなさんに「海の授業」を行いました。 今回は、全校のみなさん向けに地域の海の自然のすばらしさや生き物の大切さをお話しました。1年生~3年生の低学年みなさんと、4年生~6年生の高学年のみなさんとに分けて、内容も少し変えてお話しました。 1年生~3年生のみなさんは、とても元気いっぱいで、スライドに生物の写真が映るたびに「わー!」「しってるー!」などの声が聞こえてきました。 湯河原町には砂浜の吉浜海岸がありますが、質問してみると、夏休みなどに湯河原の海にいったことがある子はとても少ないようでした。 授業では、湯河原の海に暮らす生物を紹介したり、スキューバダイビングで撮影した水中の映像も見てもらいました。湯河原の海にもたくさんの生物が暮らして、海の中もとても楽しいことをお話すると、みんな驚いたり喜んだりしながら最後まで集中して聞いてくれました。今度は一緒に海へでかけて、ぜひみなさんの暮らす町の海の魅力を体験してほしいと思いました。 1〜3年生。元気いっぱいでした。 4年生~6年生では、湯河原地域の海の自然や生物の紹介に加え、海の仕事や研究、環境問題などについても詳しくお話ししました。 特に、福浦の海は、海洋生物の研究において大変誇らしいことがあります。 明治の初めに、イギリスの調査船が日本へやってきて、相模湾の調査を行いました。その調査ではたくさんの新種も発見され、標本の採集地とともに由緒ある学術書に記載されました。その中に「Fukuura」も記載されています。ウミシダの一種が、世界で初めて福浦の沖合で発見されたことを記しています。 海水浴もできて、漁業も盛んな福浦の海ですが、研究者にとっても大変価値があるすばらしい海といえます。 4〜6年生は真剣。興味をもって質問もたくさんしてくれました。 そして最後に、海には、湯河原町の西側にそびえている山もとても重要であることをお話ししました。海と山は、つがっています。植物が元気でたくさんの生物が暮らす豊かな山だと、その近くの海も豊かになります。地域の自然のすばらしさを知って、もっともっと興味をもってもらえるといいなと思います。

海のミュージアム「磯の生物観察会」「海の自然実感教室」 2018年9月9日(日)

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2018年9月9日(日)は海のミュージアム「磯の生物観察会」と「海の自然実感教室」を開催しました。 夏休みも終わり、9月に入ってぐっと秋の気配を感じるようになりましたが、三ツ石海岸では磯遊びがまだまだ楽しめます。 日差しが弱まって来たので、真夏よりも熱中症などの心配が少なく遊べるのもよいところです。   また、夏の終わりからの楽しみは何と言っても、「季節来遊魚」。「死滅回遊魚」と言ったりもします。海水温は今頃から11月初めまでが一年でもっとも高くなる時期ですが、黒潮に乗って南から流れてきた熱帯に生息する魚の幼魚が、相模湾でも見られるようになります。 今回はそれを見ようと、魚にくわしい常連さんもご参加いただいていたので、磯で見つかる魚もたくさんの種類をみなさんと観察することができました。ありがとうございました。 また、ナマコたちも多くなります。特にニセクロナマコは30cmほどの個体があちらこちらで見つかるので、「もー、ナマコはいらない!」という声も子どもたちから上がってしまうほどでした。 学芸員がナマコについて解説。たくさんの種類が見つかりました。 台風の影響で磯も高波などで激しく影響を受けていたので、台風の直後は、通常見られる磯の生物が少なくなってしまっていたのですが、すっかり戻ってきたようです。 ミヤコウミウシも久しぶりにきれいな姿を見せてくれました。 ミヤコウミウシ   午後は、室内で「海の自然実感教室」を開催しました。 前半は、真鶴の海の生物の乾燥標本を観察しながら、生物のお話をしました。アオザメの葉の標本も真鶴産で、地元の漁師さんからスタッフの渡部が譲っていただいたものです。三ツ石沖に古くから言い伝えられる「ぼんぼんざめ」などの伝承も交えて紹介しました。 後半は、プランクトンの観察を顕微鏡で行いました。 当日の朝、真鶴港で採集したものをみなさんに顕微鏡で観察していただきました。 プランクトンは、採集する場所、時間によって見られる種類がいつも変わるのもおもしろいところです。今回は、小さなクラゲがたくさんいました。水族館などで見るクラゲはとても大きいのですが、実は顕微鏡で見るようなちいさなクラゲもたくさんいます。こんなに小さくても、傘の部分をパクパ