海のミュージアム「磯の生物観察会」「海の自然実感教室」2017年5月14日(日)

2017年5月14日(日)は、海のミュージアム「磯の生物観察会」と「海の自然実感教室」を開催しました。

「磯の生物観察会」では、真鶴町立遠藤貝類博物館に集合し、海の自然や環境などについて事前のレクチャーをしてから、三ツ石海岸へ移動します。現地で、生物の見つけ方や危険な生物などについての説明を行い、実際にみなさんと一緒に磯で生物をさがして、つかまえていきます。

三ツ石海岸は、ごつごつとした丈夫な岩でできた磯です。
砂浜とはちがって、波で移動することがないので、海藻が生い茂り、岩にくっついたり石の隙間や影に隠れたりする生物たちが、たくさん暮らしています。
潮が引いたときにできる「潮だまり」には、たくさんの生物を見つけることができます。三ツ石海岸の磯は環境が良く、潮だまりの海水もきれいに澄んでいて、そーっと覗くとカニや小魚などが動く自然の姿を観察することができ、天然の水族館のようでお楽しみいただけます。


カニやナマコ、ウニなどもたくさん見つかりました。
まだ小さなウニも、自分で見つけて採れるとうれしいですね。

見つかった生物は、一度、持って戻ってじっくりと観察しました。

この季節の人気者のアメフラシ、今回も不動の人気っぷり!

かわいいウミウシも、今回はシロウミウシが見つかりました。

リピーターの方のご家族もいらして、前回と比べて見つかった生物がちがったことに驚かれたり、磯を上手に歩いたり、生物を上手につかまえたりとお子さまの成長の様子にも喜ばれているようでした。

今回の観察会では60種類もの生物が見つかりました!

午後の「海の自然実感教室」は、遠藤貝類博物館での室内プログラムです。
最初はサメの歯などの実物標本を観察していただきながら、海の生物の生活の仕方などをご紹介しました。

そのあとは、顕微鏡を使っての観察をしました。
当日の真鶴港で採集したプランクトン(浮遊生物)の観察や、午前中の磯の生物観察会で見つかった生物を顕微鏡でさらに詳しく見てみました。
 

最近ニュースにもなりましたが、海が夜青白く発光する現象を起こす「ヤコウチュウ(夜光虫)」も実はプランクトンの仲間です。
当日も採集したプランクトンには、ヤコウチュウが多く含まれていて、観察していただくことができました。
ぶつかったりする物理的な刺激を受けると青白く発光する現象も、暗室でつかまえたヤコウチュウを容器に入れて揺らすことで、観察してみました。

ヤコウチュウの発光は一瞬ですが、その様子はとてもきれいで、お楽しみいただたようでした。
水面のピンク色の部分がヤコウチュウ。赤潮の原因。
ヤコウチュウを顕微鏡で観察した様子。
実体顕微鏡では、イソバナにいた小さなクモヒトデのなかまを観察しました。


※今回のイベントは、真鶴町立遠藤貝類博物館と特定非営利活動法人ディスカバーブルーの主催で実施しました。

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