真鶴自然子どもクラブ「水ものがたりと川の生き物をしらべよう!」 2020年11月8日(日)

2020年11月8日(日)は、真鶴自然子どもクラブ「「水ものがたりと川の生き物をしらべよう!」を行いました。


真鶴自然子どもクラブは、真鶴町と湯河原町の小・中学生を対象に、地元の豊かな自然の中で遊んで楽しみ、その自然の上に成り立つ人々のくらしや風土、歴史などを学ぶ体験プログラムです。


今回のテーマは「川、水」。

真鶴町は、町内に川がない町ですが、岩地区には大正時代まで滝が流れ、そこから流れる水は集落の人々が生活するために大切に使われていました。

現在では、滝の水は流れなくなりましたが、町内の水路には、水量は少ないものの湧き水が流れています。今も残るこの水路の水を通して、生物にとっての水の大切さや水源としての森の重要性、川と海のつながりを学びました。集合場所は、岩ふれあい館(旧岩小学校)は、大正時代までは田んぼでした。今では想像できませんが、岩地区は水が豊かだったということがわかります。



岩ふれあい館のそばには、水が湧いているところがいくつかあります。それをたどって歩いてみました。


水路をたどってやって来たのは、瀧門寺です。ご住職から、お寺や岩地区と水の歴史についてお話しを聞きました。

お寺の名前に「瀧」が入っていることからもわかるように、瀧門寺は、境内に立派な滝があり、ここから流れる水が集落の人々の生活を支えていました。また、岩ふれあい館にあったという田んぼの水も、ここから引いていたそうです。


滝の水は、関東大震災の後に流量が減り、その後、滝の上の山の開発が進むと流れなくなってしまったそうです。

以前は、豊かな水が流れ落ちていた場所は、お寺の一番奥にあります。今回は特別に見学させていただきました。


滝の水は無くなりましたが、お寺の周りで今でも少しずつ水が湧き出していて、参道横の水路を流れています。この水路の生物をみんなで探して観察しました。



子どもたちはみんな、生き物をつかまえるのが大好きです!夢中になって探していました。


サワガニ、モクズガニ、カワニナ、シマヨシノボリなどのほか、ヤゴやトビケラの幼虫なども見つかりました。こんなに小さな水路でも、いろいろな生物が暮らしていることがわかりました。

その後、さらに水路をたどって歩き、海へ出ました。


岩海岸では、漂着物をあつめてビーチコーミングをしました。

砂浜をかけっこしたり、水切りで競ったり、波を追いかけて靴を濡らしてしまう子もいました。海に出ると、なんだかうれしくなってしまうようで、いつも海辺に暮らしている子どもたちも大はしゃぎで楽しそうでした。


はしゃぎながらもみんなそれぞれに気になったものを見つけて来てくれました。

貝殻などの海の生物のほかに、クルミなどの森の自然物も見つかりました。また、ペットボトルや漁具などの人工物もたくさんありました。

岩地区の小さな水路でも、モクズガニをはじめとした生物の往来がありましたが、真鶴町の東にある酒匂川や相模川など大きな河川を通じてさまざまなものが陸から海へやってきます。山の栄養が運ばれてくることで海が豊かになりますが、人が出してしまうゴミや汚れも海へ流れてしまいます。山と海はつながっていて、陸に暮らす私たち人間のくらし方も海に影響することも学びました。

※今回のイベントは、真鶴町立遠藤貝類博物館より、特定非営利活動法人ディスカバーブルーが委託を受け、企画・実施しました。

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