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「まなづるの海の生物観察コーナーがはじまりました」(2015年7月26日)

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夏休み期間中、真鶴町立遠藤貝類博物館テラス等にて、真鶴町の海の自然や生物をご紹介するイベント「まなづるの海の生物観察コーナー」を開催し、今回はその初日でした。 真鶴町には自然の海岸線が残っているので、豊かな海の自然を体験することができます。特に、三ツ石海岸をはじめとした町内の磯は、カニや貝、ナマコやヒトデなどたくさんの種類を見つけることができるすばらしい場所です。「まなづるの海の生物観察コーナー」では、より多くの方々に気軽に真鶴町の海のすばらしさや、海の生物や自然のおもしろさを知っていただけるよう、室内で海の生物を観察できるコーナーを設置することにしました。 毎回、三ツ石海岸の磯の生物や真鶴港のプランクトンを採集して展示し、博物館などを訪れるみなさんにお立ち寄りいただき、実際にさわったり顕微鏡などで観察しながら楽しんでいただけます。 中央右の星形をしているのがモミジガイ。 中央左下の砂をかぶっているのはなんでしょう? 砂で隠れていたのはタコノマクラ。ウニのなかまです。 カニやヤドカリ、貝などの他、今回はモミジガイというヒトデのなかまやウニのなかまのタコノマクラをご覧いただきました。 また、プランクトンの顕微鏡での観察は、小学校へあがる前の小さなお子様も顕微鏡がうれしいようで一生懸命レンズを覗いていたり、大人の方も学生以来の顕微鏡を楽しんでいただくことができました。 今回観察いただいたプランクトン。 フジツボのノープリウス幼生(こども)が多く見られました。 何が観察できるのかは当日のお楽しみですが、海洋生物を専門に学んだディスカバーブルーのスタッフや博物館の学芸員が生物について解説したり、一緒に観察したりしますので、海や生物について不思議に思うことや気になっていることなども聞いてみてください。自由研究の相談も受け付けます。 ※今回のイベントは、真鶴町立遠藤貝類博物館が一般財団法人自治総合センター「コミュニティ助成」の助成を受けて、特定非営利活動法人ディスカバーブルーが企画・実施しました。

「海のミュージアム 海の日企画!『海の生物研究チャレンジ』」(2015年7月20日)

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7月20日(月)の「海の日」には、ディスカバーブルーと真鶴町立遠藤貝類博物館では、みなさんに海の自然に親しんでいただき、また夏休みのお子様の宿題にもお役に立てればということで「夏休み企画!海の生物研究チャレンジ」を、三ツ石海岸で開催しました。 三ツ石海岸のハマゴウ。この時期見頃です。   午前中は、「フィールド編」として、三ツ石海岸に1m×1mの枠(コードラート)を置いて、その中で見つかる生物の種類を記録しました。ある一定の区画内にどれだけの種類がいるかの調査し、何箇所か調査ポイントを変えて実施すると、環境などの要因で出現する種数が変化します。その比較や要因を考察するなどすると面白い自由研究になると思います。 コードラート内の生物をつかまえて同定しました。 すばやいカニや魚などは逃げてしまうのでなかなか難しい! 貝のなかまは、たくさんの種類が見つかります。 同じように見える種類も多いです。スタッフと一緒にじっくり観察します。 午後は、「実験室編」として生物観察の実験を行いました。ヤドカリは、貝殻を背負っていますが、その貝殻は体の成長などにともなって交換しています。そのようなヤドカリの「引っ越し」する様子を実際に観察してみました。 また、ナマコの皮膚に含まれる骨片という硬く小さい物質を取り出して顕微鏡で観察してみました。骨片はナマコの種類によって形態がさまざまで、同定(種類を特定すること)のための、重要な特徴のひとつです。 ヤドカリが貝殻に入る瞬間をじっと待っています。 生物の特徴を説明中。みなさん真剣に参加してくださいました。 「生物研究チャレンジ」ということで、海洋生物の研究を体験してもらおうと「磯の生物観察会」よりは、少しレベルアップした内容でしたが、参加してくれたお子様はもちろん真剣で、お父さんやお母さんにも楽しんでいただけたようでした。 今回のイベントや「海のミュージアム」などは夏休みに海で遊んで、楽しく学べる要素も取り入れています。宿題や自由研究などにもぜひご活用ください。 ※今回のイベントは、真鶴町立遠藤貝類博物館と特定非営利活動法人ディスカバーブルーの主催で実施しました。

「真鶴町内宿泊者限定イベント『夜のプランクトン観察会」(2015年7月19日)

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7月19日(日)は真鶴町内の民宿など宿泊施設をご利用の方を対象に「夜のプランクトン観察会」を開催しました。 当日は真鶴港に集合し、はじめに簡単に説明をしてから、プランクトンをつかまえました。海へプランクトンをネットを入れてつかまえるのですが、夜の真っ暗な海へ吸い込まれそうで、なかなか経験しない体験に、お子様はもちろん、親子でもドキドキしながら楽しんでいただけたようでした。 夜の真鶴港でプランクトンをつかまえます。   みなさんには、空のペットボトルをお持ちいただき、ご自分でつかまえたプランクトンを入れて、それを顕微鏡観察していただきます。ペットボトルをライトで照らして確かめてみると、ただの透明な海水ではなく、水の中に小さな粒がたくさん入っているのが見えました。「いるいるー!」たくさんつかまえることができたようで、顕微鏡でどんなものが見えるのか、期待が高まりました。 ペットボトルの中で、プランクトンが動くのがわかります。 夜のプランクトン観察会でのお楽しみの一つは、ヤコウチュウが発光する様子の観察です。揺らしたときの振動など、物理的な刺激を受けて発光するヤコウチュウは、数を多くつかまえることができれば、みなさんのペットボトルの中でも光る様子を観察することができます。ただし、自然に生息する生物なので、観察会の日に必ず見ることができるとは限りません。 当日は、ある程度の数のヤコウチュウが採集できたようだったので、会場を真っ暗にして、観察してみました。ペットボトルの中で、ピカピカと青白い小さな光が見えると「わぁ~!光った!」と歓声が上がりました。 プランクトンについてのレクチャー 昼間、少し深いところにいる動物プランクトンの多くは、夜になると表層近くまで移動してきます。そのため、今回の夜のプランクトン観察会でも、さまざまな種類の動物プランクトンを観察することができました。 プランクトンは本当に種類が多く、時折、スタッフもなかなか見たことがない様な出現頻度の低いものも出てきます。今回は、下の写真「コケムシの幼生(こども)」を観察することができました。コケムシは外肛動物門に属する動物で、それ自体あまり馴染みがありませんが、三ツ石海岸の磯では、チゴケムシという種がよく見られます。この仲間の子どもも卵から孵るとプランクトンとして

「海のミュージアム 『磯の生物観察会』/『海の自然実感教室』」(2015年7月19日)

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7月19日(日)は真鶴半島三ツ石海岸にて「海に親しむイベント『海のミュージアム』」を開催しました。 午前中は「磯の生物観察会」を行いました。夏休み最初の日曜日ということもあり、多くのみなさまにご参加いただきました。また、春ごろの開催に比べると、小学生のお子様をお連れのご家族が多く、夏休みの宿題のためにも参加されたという方も多かったようです。 「海のミュージアム」では、博物館学芸員や、海洋生物について専門的に学んだスタッフがご案内しますので、宿題や自由研究を考えてのご参加も大歓迎です。海で楽しく遊びながら、海の自然や生物のことを学んでいただけるイベントですので、夏休みのお出かけを楽しみながら、宿題などにもご利用いただけます。 当日、観察場所の磯へ移動してくると、ウミガメの甲羅が打ち上げられていました。これには、参加者のみなさんもスタッフもびっくりでした。甲羅の長さは50cmx程度のアオウミガメのようでした。先日まで、海が荒れていたので、漂着したのかもしれません。どこからやってきたのか、漂着物からさまざまなことを考察するのも、海の自然の楽しみ方です。 アオウミガメの甲羅が漂着していました。 この夏は本当に暑い日が続きましたが、当日もみなさんは汗をぬぐいながら、生物をたくさん見つけていらっしゃいました。例年なら、マリンシューズで潮だまりに膝ぐらいまで水に入ると少しはひんやりと涼しくなるのですが、今年は暑さで潮だまりの水温もまるで温水プールのようにぬるくなっていてました。この夏は磯の生物たちにとっても、さらに過酷な生息環境になっているに違いありません。 採集後、見つけた生物をみんなで集まって観察しました。カニやナマコなど、さまざまな種類が見つかりましたが、特に、ショウジンガニの脱皮柄が多く見つかっていました。ショウジンガニは甲羅の幅は5cm、脚を含めると15cmほどにもなる、磯で見つかるカニの中でも比較的大型です。地元真鶴では「マガニ」と呼ばれて親しまれています。 写真のショウジンガニはどちらも脱皮したあとの抜け殻です。まるで 生きているかと見間違えるほど、元のかたちそのままです。 午後は、遠藤貝類博物館のテラスで「海の自然実感教室」を行いました。このプログラムでは、海の生物の標本を観察したり、磯の生物